ここまでで、症状回復のポイントについて整理しておきます。
まず大事なのは、相談できる友人(上司でも、同僚でも、後輩でも)を持つ事です。
自分の状況を他人と共有することで、少し落ち着くことができます。
そして、話す勇気を持つ事と、我慢せずに周りの人に頼る、というのも大事です。
相談できる人がいないとか、頼れる人もいない、と思う方がいるかもしれませんが、
一人で生きてきた人っていないと思うので、探せば、必ず誰かいると思います。
話す勇気を持って、話す決心をすることで、相談相手が見つかるかもしれません。
私の場合、サミー部長が諸悪の根源で、それ以外の同僚、上司には恵まれていたと思っています。そのため、このぐらいの症状で済んだと思います。
これで良かったのかどうかというのと、私の事を、一設計者はどう見ているんだろうというのが気になりましたので、ある時、元のA部署のジョージに聞いてみました。
ジョージは、新製品開発の設計者として、少し遅れて、A部署から異動してきました。
実は、彼の異動も、私が少し関わっていたのですが、そのことは省略しておきます。
彼の答えの要旨はこうでした。
「マイケルさんは良くやっていると思います。尊敬しているんです」
この言葉にもかなり救われました。
こう思っている人がいる、ということだけで安心できました。
彼は、A部署で一緒に仕事をしていた仲ですが、ソフト設計のことだけでなく、
組織のおかしいところをはっきり言うタイプで、私も同感と思う発言をよくしていました。
多くの設計者が、なんとなく組織に流されて仕事をこなしていく、という感じなのですが、彼は、最終的には流されてしまう部分もありますが、正しいことを良く理解している設計者で、信頼できる設計者の一人でした。
結局、私は、ベンチュラ社のアレックスとフェルナンドに守ってもらいながら、
元のA部署のトミー、カルロス、ジョージを中心に、全設計者、派遣の方々に助けられながら仕事を続けることができた、ということを実感しています。